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ビジネスミーティング

メタバース市場について解説します

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メタバースとは「meta」(超越)と「universe」(宇宙)を組み合わせた造語で、インターネット上に作られた現実世界とは異なる3次元の仮想空間を指します。メタバースでは、多人数の参加者が同一の仮想空間内で自由に行動でき、コミュニケーションや経済活動を現実世界と同じように行うことができます。メタバース内のユーザーはアバターと呼ばれ、必ずしも人間の姿とは限りません。別の生き物や、架空の生き物のアバターをまとい仮想空間で提供されるライブや他のユーザーとの会話を楽しむことができます。

今回の記事では、インターネット上での交流や購買が可能なリアルイベントの代替策として注目されるメタバースについて解説します。

メタバース沿革.png

メタバース利用拡大の背景(※1)

メタバースの利用拡大の背景には、上述したリアルイベントの代替の他にも、2つの要因が挙げられます。

まず1つ目は、VR技術の進歩です。VRとは、ヘッドセットや、ボディスーツなどを用いて圧倒的な没入感を得られる疑似体験のことを指します。仮装空間で使用するVRゴーグルの軽量化やワイヤレス化が進んだことで、手軽にメタバースを利用できるようになりました。

そして2つ目は、NFTの発展です。NFTとは、「Non-Fungible Token」の略であり、代替不可能(=唯一無二)なトークンを意味します。つまり、動画やキャラクターといったデジタル資産の所有権を表すために使うことのできるトークンです(※2)。例えば、NFTアートと呼ばれる画像や動画などのデジタルコンテンツをNFTに変換することで作られた作品は、購入することで購入者がその作品の唯一の所有者になることができます(※3)。このようにNFTを活用することで、唯一性を確保しながらデジタルアイテムについても安全に所有・売買ができるようになりました。そのため、メタバースとNFTを組み合わせることで仮想空間上で現実世界のような多様で大規模な経済活動が行われる可能性が期待されています。

メタバース関連のサービス

①(※4)

メタバースを利用したサービスとして近年注目されているのが、「バーチャル会議」や「ワークスペース」です。中でも、Facebook改めMetaが立ち上げた新サービス「Horizon Workrooms」は、仮想空間を仕事場にするという発想を現実にしました。前述したWorkroomsは8月後半にスタートしたMetaのバーチャル会議室です。バーチャルリアリティ用デバイス「Oculus Quest2」を用いて、インターネット上に用意された会議室から対話することができます。Workrooms内は立体音響が用いられていること、そして相手の身振り手振りだけでなく話すときに声に合わせて口も動く等、実際に対面で話しているかのような円滑なコミュニケーションを可能にします。

 

②(※5)

任天堂から2020年にNintendo Switchのソフトとして発売された「あつまれ どうぶつの森」は、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛も相まって全世界での販売本数が3100万本を超える爆発的なヒットを記録しました。このゲームでは、プレイヤーの暮らす島をプレイヤー自身で地形からデザインすることができ、「夢番地」と呼ばれる機能を使うことで他のプレイヤーが作った島を訪れることが可能なため、自由度は多少制約されているもののメタバースを活用したサービスと言うことができます。

メタバース関連サービスマップ

メタバースカオスマップ.png

メタバース関連会社

Facebook、Instagram等のSNSを運営している親会社は、17年間に渡り「Facebook」と呼ばれてきました(※6)。しかし、現地時間2021年10月28日、Facebookの生みの親であるマーク・ザッカーバーグは、AR/VRに特化したイベント「Connect」で社名を「Meta」に変更すると発表しました。同社の新しい社名は、今後はメタバースに注力していくという会社の野心を表しています。その由来どおり、同社はメタバース関連部門の「Facebook Reality Labs」に対して2021年で約100億ドル(約1兆1400億円)を投資し、今後数年間は投資額を増やすとの見通しも示しています(※7)。実際に、前段でも紹介した同社の開発する会議サービス「Horizon Workrooms」は、コントローラーなしでアバター操作が可能になる機能があるなど最先端の技術を提供しており、2021年8月からすでに約20カ国ほどでサービスが展開されています(※1)。

メタバースの活用

①(※8)

株式会社HIKKY(本社:東京都渋谷区、代表取締役:舟越靖)は2021年12月4日(土)から12月19日(日)にかけて、メタバース上で行う世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット2021」を開催することを発表し、株式会社ビームスが3度目となるバーチャルショップを出店することを明らかにしました。バーチャルショップでは、BEAMS社員がヘッドセットとコントローラーを使ってアバターを操作し、ヘッドフォンとマイクを用いて来店した人々にリアルタイムの接客を行います。来場者は会場に展示された3Dアバターや3Dモデルなどを自由に試着、鑑賞、購入することが可能です。

 

②(※9)(※10)

クラスター株式会社が運営するメタバースプラットフォーム「Cluster」内にある「バーチャル渋谷」は国内初の自治体公認バーチャル空間となりました。さらに、KDDI株式会社と一般社団法人渋谷未来デザインは、イベント会場として1日貸し切り利用可能とな「バーチャル渋谷・1Dayイベントパッケージ」の提供を開始しています。同サービスでは、YouTubeやSNSなどを組み合わせたインタラクティブなコミュニケーションを可能にするだけでなく、渋谷スクランブル交差点をジャックしてイベントを開催するなど、メタバースならではの演出を実現することができます。さらに、渋谷区公認の配信プラットフォームであるからこそ、実在都市の渋谷と連動したキャンペーンも実施することが可能です。

<参考>

 

※1…いろはに投資「メタバースとは?関連株(銘柄)も初心者向けに徹底解説【日本・米国株】」

https://www.bridge-salon.jp/toushi/metaverse/

 

※2いろはに投資「NFTとは?初心者向けに分かりやすく解説!【簡単解説】」

https://www.bridge-salon.jp/toushi/nft/

 

※3…いろはに投資「NFTアートとは?購入方法やメリット・デメリットを分かりやすく解説」

https://www.bridge-salon.jp/toushi/nft-art/

 

※4…BUSINESS INSIDER「仮想空間メタバースで「仕事」をしてみたら‥‥想像以上に実用レベルで驚いた」

https://www.businessinsider.jp/post-245684

 

※5…CLIP「「メタバース」とは?意外と長い歴史と注目を集めるサービス例」

https://yourclip.life/post/about-metaverse/

 

※6…TechCrunch「フェイスブックが「Meta」に社名変更、メタバースを中核事業に」

https://jp.techcrunch.com/2021/10/29/2021-10-28-facebook-changes-its-corporate-branding-to-meta/

 

※7…Yahoo!JAPANニュース「フェイスブックが社名変更。1兆1400億円投資する「メタバース」はどんな世界なのか」

https://news.yahoo.co.jp/articles/005b72dc60911247fff624aec45bc625172dda54

 

※8…PR TIMES「3度目のBEAMSバーチャルショップはファッションのメタバース化を提案」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000148.000034617.html

 

※9…PR TIMES「「cluster」内の「バーチャル渋谷」を1日貸し切りできる、メタバースイベントパッケージを主催者向けにKDDIと渋谷未来デザインが販売開始」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000124.000017626.html

 

※10…OKMusic「配信プラットフォーム『バーチャル渋谷』で手軽にイベント開催が可能に!」

https://okmusic.jp/news/448912

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